2026年1月24日(土)に、「JERA碧南火力発電所」見学会を企画し、朴 恵淑三重大学地域イノベーション学研究科客員教授・名誉教授/三重グリーン購入ネットワーク(三重GPN)代表幹事と安部大樹三重大学人文学部特任助教/三重グリーン購入ネットワーク(三重GPN)事務局メンバーを中心に、三重大学教員と学生/三重GPN会員/三重県地球温暖化防止活動推進員の18名が、中部電力(株)総務・広報・地域共生本部の桑原一孝環境グループ長と水谷容子様の協力を得て行いました。

地球温暖化に伴う気候危機によるエネルギー危機の顕在化が懸念されることから化石燃料からの脱却が必要不可欠となり、2030年の国連持続可能な開発目標(SDGs)の達成、2050年の脱炭素(カーボンニュートラル)社会創生に向けて、日本や世界各国の叡智を集め、世界が一丸となって取り組むことが求められています。私たちの日常生活はもちろんのこと、非常時において必要不可欠なエネルギーの安定供給、生活の知恵を活かしたエネルギー使用の工夫など、多くのことを学ぶことのできた大変有意義な見学会でした。

日本のエネルギー政策は、安全性(Safety)を大前提に、環境保全(Environment)・安定供給(Energy Security)・経済性(Economic Efficiency)を同時に達成する「S + 3E」を基本方針として進められており、2025年には、政府が新たに作成した2040年度温室効果ガス73%削減目標と整合的な形で「第7次エネルギー基本計画」を策定しています。「GX2040ビジョン」「地球温暖化対策計画」と一体的に、エネルギー安定供給、経済成長、脱炭素の同時実現に取り組んでいます。

2040年度におけるエネルギー需給の見通しとして、エネルギー自給率を3-4割程度(2023年度;15.2%)、電源構成において、再エネ4-5割程度(2023年度;22.9%)、原子力2割程度(2023年度;8.5%)、火力3-4割程度(2023年度;68.6%)を目指すことで、温室効果ガス削減割合(2013年度比)は、73%(2023年度;22.9%)を目指しています。

「JERA碧南火力発電所」は、総出力410万kWの日本最大の石炭火力発電所であるが、既存の火力発電所におけるアンモニア混焼技術、アンモニアクラッキング技術への取り組み、燃焼実験棟でのアンモニア燃焼に関わる技術開発の取り組みを行い、2023年から世界初の二酸化炭素を排出しないゼロエミッション火力発電としての実証事業を行い、国内はもちろんのこと、世界のトップランナーとして高い注目を集めています。石炭火力発電は、細かく砕いた石炭を燃やした熱で蒸気を作り、タービン(発電機)を回して発電をすることから、地球温暖化の要因となる二酸化炭素を排出するが、燃料を石炭からアンモニアに段階的に置き換えることで、二酸化炭素を減らすことができます。

アンモニアを漏らさないための安全への取り組みとして、地震・津波・洪水などによる被害を受けない頑固な安全設計を行うのと共に、機器故障や誤操作に備えた徹底的な未然防止対策についても説明がありました。碧南火力発電所構内を見て回り、参加者との熱心な質疑応答が行われました。

地球温暖化による気候危機およびエネルギー危機への対策として、全世界のすべての国が取り組むべく、脱炭素社会(カーボンニュートラル)創生に向けて、2015年12月の国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)において「パリ協定(Paris Agreement)」の採択以来、二酸化炭素をはじめ温室効果ガスの排出ゼロに向けた、世界初の石炭火力発電所においてアンモニアとの混焼による温室効果ガス削減の取り組みについて、多くのことを学ぶことができた大変有意義な見学会となりました。

「三重GPN」は、環境・SDGs・持続可能な循環型社会(サーキュラーエコノミー)および脱炭素(カーボンニュートラル)社会創生のための研修会や講演会などを開催するのと同時に、気候危機とエネルギー危機への賢明な対応について、中部電力(株)をはじめ、産官学民との緊密な連携によるエネルギー関連施設への見学会の実施など、持続可能な三重社会創生のプラットフォームとしての役割を充実に果たします。